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APPLE II 用 DISK II エミュレータ SDISK II

SDISK II はオープンプロジェクトになりました。ファームウェアのソースコードと回路図をダウンロードできます。

オープン版:3800 円(SDカード一枚付, 送料別)
プレミアム版は、現在、販売しておりません。

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はじめに

西田ラヂオは '09 年 7 月に、APPLE II 用 SD カードリーダを発売し、 オークションで大変ご好評を頂きました。 それは、SD カードに記録した DISK II (DOS 3.3) のイメージを APPLE II に読ませるものでした。 当然、次のステップは、APPLE II から SD カードへの書き込みです。 実際に、お客様からもそのようなご要望を頂いておりました。

DISK II と同じタイミングで SD カードへアクセスすることは、 小さなマイコンだけでは難しく、より複雑なハード(大きなバッファメモリを含む)を必要とします。 特に書き込みは厳しいです。 しかし、APPLE II へフロッピーのアドレスヘッダを出力しないかぎり、APPLE II は待ち続けると言う特性を生かして ハンドシェークを行えば、データ転送は可能である事がわかってきました。 多くのハードルを乗り越え、ようやく商品化にこぎ着けることができました。

DISK II の代用としてだけでなく、DISK II と併用してフロッピーとのデータ交換にも、ご活用頂けると思います。

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マニュアル

APPLE II の DISK II INTERFACE CARD に本機を接続すると、 SDカードに記録された DOS 3.3 イメージ(NIC ファイル)へ APPLE II が読み書き出来ます。 NIC ファイルとは、DSK ファイル(DOS 3.3 フォーマット 143,360 バイト)と相互変換が可能な独自フォーマットです。

本機は、SD カードのルートディレクトリにある NIC ファイルの中で、 更新時間(タイムスタンプ)が最も遅いものを選択し、マウントします。 ルートディレクトリに NIC ファイルが一つもない場合、 更新時間(タイムスタンプ)が最も遅い DSK ファイルから NIC ファイルが自動生成されます。 (自動生成中はLEDが点滅します。)

DSK ファイルと NIC ファイルの相互変換は、PC 上で行います。 dsk2nic は、DSK ファイルから NIC ファイルへの変換を、 nic2dsk は、NIC ファイルから DSK ファイルへの変換を行うソフトウェアです。

dsk2nic nic2dsk

Windows (ソースとバイナリ, 98, XP で確認)
Mac OS (ソースとバイナリ, 9, 10.2, 10.3 で確認)

DSK ファイルを dsk2nic のアイコンにドラッグすると、NIC ファイルができます。 NIC ファイルを nic2dsk アイコンにドラッグすると、DSK ファイルができます。

書き込みについて

本機では、SD カードへの書き込みを行う事ができますが、書き込みの速度は DISK II に及びません。 また、書き込みの速度は、SD カードの種類にも依存します。 参考までに、KingMax 1G のカード使用時の、DISK II から 本機への COPYA と、本機から DISK II への COPYA との時間の比較を示します。

DISK II から本機本機から DISK II
2分51秒58秒

なお、この結果に初期化の時間は含みません。

初期化について

本機では、ディスクのフォーマット(BASIC の INIT、RWTS のコマンド4)に完全には対応していません。 実際に NIC イメージをフォーマットせず、コマンド4をやりすごすだけです。 SDカードによっては、フォーマットするとエラーが出たり、非常に時間がかかる場合があります。
フォーマットは PC 上のエミュレータ等で行い、その DSK ファイルを使用する事をお薦めします。
COPYA などは INIT の部分を消し(250行前後)、初期化をしないようにすることをお薦めします。
参考までに、KingMax 1G のカード使用時の、"INIT A" に要する時間の、本機と DISK II との比較を示します。

本機 DISK II
41 秒30 秒

ライトプロテクトについて

本機では、SD カードのライトプロテクトスイッチは無視されますが、 NIC ファイルが読み取り専用の場合、ライトプロテクト扱いとなります。

注意事項

Apple II JPLUS, Apple IIe で動作確認しました。
Apple II PULS, Apple IIe の内臓ドライブとして動作したという報告がございました。
GSでは動作しない可能性が高いです。

本製品は手作りです。超少量生産でも低コストをクリア出来るよう、プリント基板は、トナー転写法による物です。 量産品のクオリティを期待される方は、ご購入なさらないで下さい。

読み書き、初期化は、RWTS での動作のみを確認しています。

本機では、SD カードのライトプロテクトスイッチは無視されますのでご注意下さい。 事故によるデータ損失を防ぐため、本機専用のSDカードを用意してください。 大切な DSK ファイル、NIC ファイルは必ずバックアップを取って下さい。

マウントできない場合は、何度か抜き差ししてみて下さい。刺し直して LED が一瞬、点灯して消えればマウントされています。

フォーマットは必ず FAT16 にして下さい。例えば Windows XP でフォーマットする際には "FAT" を指定します。
Mac OS 10.3 で、FAT16 にフォーマットする方法がここにありました。十分に注意して行って下さい。

APPLE II へのデータ入出力のタイミングは、DISK II 実機と同じではありません。

本機は 32MB 以上、2GB 以下の SD カードに対応するように設計されておりますが、 テストした SD カードの種類が限られているため、使用出来ない SD カードもあるかと思われます。 また、小さな容量の SD カードでは遅くなる傾向があります。 本機で動作を確認した SD カード一枚が付属します。

APPLE II 本体、DISK II INTERFACE CARD、ゲーム及びテレビは製品に含まれません。

動作確認した SD カード

KingMax 2G, PQ1 2G, Kingston 2G, Transcend 2G (ここまで SD)
KignMax 1G, Hagiwara 1G, Kingston 2G, Toshiba 2G, SanDisk 2G, Team 1G, A DATA 2G, PNY 2G (ここまで マイクロSD)
Toshiba 64M, Panasonic 32M (ここまで ミニSD)

同じメーカー、容量でも、生産時期やロットの違いにより使えなかった物があります。使えないものがあったカードを以下に示します。

KignMax 1G, Kingston 2G, Team 1G (ここまで マイクロSD)

コネクタピンの詳細

こちらをご覧下さい。

良くある質問

こちらをご覧下さい。

ファームウェア

v1.1v1.2v1.3
ライセンスは GNU GPL version 3 です。

v1.2 : SDカードのプラグ&プレイ時の問題を解決。
v1.3 : IIe でリセットキー押下後、ヘッドがトラック0に戻らない問題を解決。

免責事項

私個人(アマチュア)による手作りです。
不良等の場合は誠実に対応させて頂きますが、
万が一、ご使用で損害が生じた場合、西田ラヂオでは製品以外について保証はできません。
どうか、ご理解のほどお願い致します。

謝辞

前作の SDカードリーダをお買い求め頂いたお客様に感謝します。
Web 上で様々な技術情報を公開されている皆様に感謝します。
過去に APPLE II について書かれた様々な著書の著者の皆様に感謝します。
30年以上の時を経て、APPLE II という芸術作品を通し、私達に様々な先駆的アイデアをお示し下さった Woz 先生に、心より感謝いたします。