APPLE II 用 DISK II エミュレータ SDISK II LCD

First Year Anniversary

西田ラヂオは '09 年 11 月に、SDISK II を発表し、 おかげさまで、多くの Apple II ユーザにご愛用頂くまでになりました。 皆様に感謝致しますとともに、また新たな決意で創作活動を行って参ります。

一周年記念モデルとして、LCD 付きの SDISK II を 15 台限定で発売します。 SDISK II での実績を生かし、ロジックはほぼ、そのままに、 複数のイメージから選択出来るようにしてみました。

DISK II の代用としてだけでなく、DISK II と併用してフロッピーとのデータ交換にも、ご活用頂けると思います。



マニュアル

APPLE II の DISK II INTERFACE CARD に本機を接続すると、 SDカードに記録された DOS 3.3 イメージ(NIC ファイル)へ APPLE II が読み書き出来ます。 NIC ファイルとは、DSK ファイル(DOS 3.3 フォーマット 143,360 バイト)と相互変換が可能な独自フォーマットです。

最初は、SD カードのルートディレクトリにある NIC ファイルの中で、 更新時間(タイムスタンプ)が最も遅いものを選択し、マウントします。 ルートディレクトリに NIC ファイルが一つもない場合、 更新時間(タイムスタンプ)が最も遅い DSK ファイルから NIC ファイルが自動生成されます。 (自動生成中はLEDが点滅します。)

二度目からは、最後に選択された NIC ファイルが選択されます。 実際には、BTF ファイルという長さゼロでファイル名を持つファイルを一つだけ生成することで、 次回からはそのファイル名の NIC ファイルが選択されます。

イメージを切り替えるには、右ボタンを押します。Apple II 起動時にイメージを選択したい場合は、 右ボタンを押しながら起動します。黄色の LED が点灯しますので、左の上下ボタンでイメージを選択し、右ボタンで決定します。

SDカードの抜き差し、イメージの切り替えは、赤のLEDが消えているときに行ってください。

DSK ファイルと NIC ファイルの相互変換は、PC 上で行います。 dsk2nic は、DSK ファイルから NIC ファイルへの変換を、 nic2dsk は、NIC ファイルから DSK ファイルへの変換を行うソフトウェアです。

Windows (ソースとバイナリ, 98, XP で確認)
Mac OS (ソースとバイナリ, 9, 10.2, 10.3 で確認)

DSK ファイルを dsk2nic のアイコンにドラッグすると、NIC ファイルができます。 NIC ファイルを nic2dsk アイコンにドラッグすると、DSK ファイルができます。

書き込みについて

本機では、SD カードへの書き込みを行う事ができますが、書き込みの速度は DISK II に及びません。 また、書き込みの速度は、SD カードの種類にも依存します。

初期化について

本機では、ディスクのフォーマット(BASIC の INIT、RWTS のコマンド4)に完全には対応していません。 実際に NIC イメージをフォーマットせず、コマンド4をやりすごすだけです。 SDカードによっては、フォーマットするとエラーが出たり、非常に時間がかかる場合があります。
フォーマットは PC 上のエミュレータ等で行い、その DSK ファイルを使用する事をお薦めします。
COPYA などは INIT の部分を消し(250行前後)、初期化をしないようにすることをお薦めします。

ライトプロテクトについて

本機では、SD カードのライトプロテクトスイッチは無視されますが、 NIC ファイルが読み取り専用の場合、ライトプロテクト扱いとなります。

注意事項

本製品は手作りです。超少量生産でも低コストをクリア出来るよう、プリント基板は、トナー転写法による物です。 量産品のクオリティを期待される方は、ご購入なさらないで下さい。

読み書き、初期化は、RWTS での動作のみを確認しています。

本機では、SD カードのライトプロテクトスイッチは無視されますのでご注意下さい。 事故によるデータ損失を防ぐため、本機専用のSDカードを用意してください。 大切な DSK ファイル、NIC ファイルは必ずバックアップを取って下さい。

マウントできない場合は、何度か抜き差ししてみて下さい。刺し直して LED が一瞬、点灯して消えればマウントされています。

フォーマットは必ず FAT16 にして下さい。例えば Windows XP でフォーマットする際には "FAT" を指定します。
Mac OS 10.3 で、FAT16 にフォーマットする方法がここにありました。十分に注意して行って下さい。

APPLE II へのデータ入出力のタイミングは、DISK II 実機と同じではありません。

本機は 64MB 以上、2GB 以下の SD カードに対応するように設計されておりますが、 テストした SD カードの種類が限られているため、使用出来ない SD カードもあるかと思われます。 また、小さな容量の SD カードでは遅くなる傾向があります。 本機で動作を確認した SD カード一枚が付属します。

DISK II INTERFACE CARD は製品に含まれません。

動作確認した SD カード

Transcend 2G (ここまで SD)
KignMax 1G, Hagiwara 1G, Kingston 2G, Toshiba 2G, Team 2G (ここまで マイクロSD)
Toshiba 64M (ここまで ミニSD)

同じメーカー、容量でも、生産時期やロットの違いにより使えなかった物があります。

コネクタピンの詳細

こちらをご覧下さい。

良くある質問

こちらをご覧下さい。

ファームウェア

v1.0
ライセンスは GNU GPL version 3 です。

SDISK II からの改良点

本機では、SDISK II から、以下の問題も改善されています。
Apple IIe でハードリセットをかけたとき、仮想ヘッドがトラック0に上手く戻らない問題を改善。
電源回路の二つのコンデンサを大容量化 (220uF) することにより、SD カード挿入時の突入電流でマイコンが誤動作することがある問題を改善。

雑談

子供の頃からの Apple II への憧れ、妄想(笑)からスタートした SDISK II プロジェクト。 時間をかけて取り組みましたが、優秀な AVR マイコン、 豊富な文献のお陰で、何とか形になり、皆様のお役に立てるまでになりました。 未だ驚異的な魅力を放つ Apple II への探究心が、強い動機に繋がったと思います。 伝説となった Woz の設計の、実際のところはどのようなものだったのか。 何が、Woz を天才設計者たらしめたのか。その秘密を、少しだけ垣間見たような、 楽しい時間を過ごすことが出来ました。

免責事項

私個人(アマチュア)による手作りです。
不良等の場合は誠実に対応させて頂きますが、
万が一、ご使用で損害が生じた場合、西田ラヂオでは製品以外について保証はできません。
どうか、ご理解のほどお願い致します。

謝辞

前々作の SDカードリーダ、前作の SDISK II をお買い求め頂いたお客様に感謝します。
Web 上で様々な技術情報を公開されている皆様に感謝します。
過去に APPLE II について書かれた様々な著書の著者の皆様に感謝します。
30年以上の時を経て、APPLE II という芸術作品を通し、私達に様々な先駆的アイデアをお示し下さった Woz 先生に、心より感謝いたします。